じょい整体整骨院の荒川内です。
最近ですね。起立性調節障害のお子さんが急増していて睡眠相談が増えているんですね。で、改善などさせていただいているんですけども
対策の結論をいうと「副腎疲労」と「自律神経」の対策を同時にすることで起立性調節障害の改善につながることがあります。
起立性調節障害はについて知らない方もいると思うのでどういう症状が出るかと言うと
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立ちくらみやめまい
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起立時の気分不良や失神
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入浴時や嫌なことで気分不良
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動悸や息切れ
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朝なかなか起きられず午前中調子が悪い
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顔色が青白い
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食欲不振
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腹痛
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倦怠感
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頭痛
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乗り物酔い
この起立性調節障害によって朝起きたくても起きれないということでとてもツライ病気なんですが
朝起きれないから「怠け病」という扱いをされることが多くて
「やる気がないだけでしょ?」
「起きようと思ったら起きれるでしょ!!」
など精神論的なことで解決を求められることが多いんですね。
今、こどもの睡眠の問題として
文部科学省調べなんですが
小中学生の不登校が13万人いて
不登校の理由の中で「朝起きられない」はそのうち4.5万人で約35%を占めているんですね。
不登校のきっかけは1位はいじめなど友人関係なんですが
第2位が朝起きれないなんですね。
学校行きたいのに行けないというこどもたちが多いのが現状です。
その中でも起立性調節障害ということで不登校になっているこどもが多いです。
そこで起立性調節障害のこどもたちに睡眠の専門家として対策をとっていくのですが
一般的には「自律神経のバランスが崩れたことで起こる」とされており、専門病院でも「大人になったら自然に治る」と言われることが多いです。
しかし、不登校という問題がある中で改善しないといけないくて
そこで「起立性調節障害」と診断されたこどもの中にも、
詳しく検査を行ってみると、副腎疲労であることが確認されていて
この副腎疲労を改善することで起立性調節障害が改善されることがあります。
じゃあこの副腎疲労がなんなのかというと
腎臓の上にちょこんと乗っている副腎があって
この副腎は色んな種類のホルモンを分泌するところなんですね。
その中でも「コルチゾール」というホルモンがあって
ストレスから体を守って、血糖値を調節したり、血圧を正常に保つ働きがあって、眠りから覚醒して機敏に動けるようにしてくれたり、精神力・集中力・やる気をもたらせてくれて身体に気合を入れてくれるホルモンなんですね。
けど
睡眠不足や慢性的ストレスを受ける状態が続くと
過剰にコルチゾールが分泌されて、その結果として副腎が疲れてしまって必要な時にコルチゾールが分泌できなくなってしまいます。
大人の睡眠の問題でもかなりこの副腎疲労が多いのですが
この副腎疲労になると、本来ならば朝に上昇するはずのコルチゾールが上がらなくて血圧も血糖値も体温も上がらないために体も覚醒できなくて朝、寝起きが辛くなってしまうんです。
低血圧だから朝が弱い、体温低いから朝弱いという方もいますが
実際は副腎疲労でここを改善すれば血圧も体温も正常になったという方も多いです。
逆に分泌が低下する夜に上昇して元気になって眠れなくなる。
副腎疲労の回復には深い睡眠が必要になるので、そのためには夜のコルチゾール上昇を抑える必要がある。
副腎疲労のこどもの特徴としては
・朝起きられない
・やる気がない、引きこもりがち
・落ち着きがない、多動
・ケアレスミスや文字・単語の間違いが多い
・不安になりやすい
・アレルギー体質
・お腹が弱い(慢性便秘・下痢)など
じゃあどうやって副腎疲労を改善するかというと
1、精神的ストレスを取り除く
自分にとって悪い生活習慣を紙に書き出して順位を付けてみたり
自分のエネルギーを奪ってしまう状況や場所、人間関係のリストを作って何が自分にとって疲れのもとになっているかを書き出す。
2、不適切な食品を避ける
糖質を含むもの
砂糖、白米、清涼飲料、果糖が含まれた野菜ジュース
グルテンを含むもの
パン、ケーキ、クッキー、ドーナツ、うどん、ラーメン
カゼインを含むもの
牛乳、乳製品
カフェインを含むもの
チョコレート、コーヒー、エナジードリンク
人工的な油を含むもの
ショートニング、マーガリン、トランス脂肪酸を含む食品、市販の揚げ物、スナック菓子
カリウムを含むもの
バナナ、オレンジ、グレープフルーツ、メロン、キウイ
特に注意したいのが小麦や牛乳で人によっては小麦に含まれえるグルテンや牛乳に含まれるカゼインによって腸の粘膜が炎症を起きて、腸内環境が悪化して粘膜の細胞の隙間(タイトジャンクション)が開いてしまう「リーキーガット症候群」の状態になることがある。
そうなると、炎症によるストレスで副腎が弱るだけでなく、様々な食品が未消化の状態せ血液中に吸収され、それがアレルギーの原因となる可能性もある。
回復に必要な食品を摂る
タンパク質
牛肉、豚肉、鶏肉、魚、大豆などの良質のタンパク質は副腎の回復に必須
脂肪
ごま油やEPA&DHA(小型の青魚)カシューナッツ、アーモンド、マカダミアナッツ、くるみ(油で揚げてない素焼きのナッツを選ぶ)
炭水化物
オーガニックの玄米、全粒小麦(スペルト小麦はグルテンが少ないのでおすすめ)そば、キヌア
野菜
色の濃い野菜(黄・赤・紫・緑)をしっかり摂る。可能であればオーガニック
塩分
副腎疲労の状態になると体液内のナトリウムが枯渇するので塩分補給は重要
・午前中に太陽の光を浴びる
午前中に日光を浴びると睡眠ホルモンのメラトニンの分泌量が増えるので、深い睡眠には日光が欠かせないのですが
アメリカのコロラド大学、ハーバード大学、スイスのバーゼル大学の共同研究によると、午前中の光がコルチゾールの分泌リズムに影響を与えると報告されているので、コルチゾールにおいても午前の日光がとても重要になります。
・サプリメントを活用する
【ビタミンC】
副腎に必須のビタミン。コルチゾールの生成に不可欠なので、ストレスがかかると大幅に減少する。
副腎が疲労している場合は1日に2000〜4000mg必要です。
ビタミンCは摂取すると血中濃度が上昇するが、4時間程度でもとに戻るため、2000mg摂取する場合は500mg×4回のようにして4時間おきに摂取するようにするといい。
(自然界のビタミンCはアスコルビン酸とバイオフラボノイド(植物が作り出す有機化合物であるポリフェノールの一種)が複合体のかたちで存在しており、合成のビタミンC(アスコルビン酸のみ)とは異なる。バイオフラボノイドは体内でアスコルビン酸の有効性を2倍にすると言われているので、ビタミンCの効果を期待してサプリメントで摂取する場合は、合成されたものではなく、可能な限り自然な状態をキープし、植物に含まれる栄養素を全て凝縮した天然濃縮タイプのサプリメントを選ぶことをおすすめする)
また、ビタミンCの摂取量を大幅に増やした場合、副腎が回復した後で摂取量を減らしていくときは一気に減らさず、徐々に減らして体を慣らしていく。
【ビタミンB群】
コルチゾールなどの副腎ホルモンを生成する時には非常に多くのエネルギーを必要とするが、そのエネルギーを生み出すのに必須なのがビタミンB群
ビタミンB群には多くの種類があり、中でも副腎の回復にはパントテン酸、ナイアシン、ビタミンB6の摂取が特に重要。
ただ、体内ではその他のビタミンB群も連携しながら働くので、ビタミンB複合体のかたちで摂取するのがいい。
パントテン酸は1日1500mg、ナイアシンは1日25〜50mg、ビタミンB6は1日50〜100mgを目安。
市販のビタミンB複合体はパントテン酸の含有量が少ない場合もあるので、その時はパントテン酸は別でとるといいです。
【ファイトケミカルス】
私たちが生きていくために、細胞内では酸素を利用して栄養を燃焼し、エネルギーを生み出しています。その時に、取り込まれた酸素の中の数%が変化し、攻撃性を持つ活性酸素(フリーラジカル)に変化する。
活性酸素は体内に侵入した病原微生物を攻撃する際の免疫にも活用されるが増えすぎると体内を攻撃しはじめ、肌の老化やがん、心疾患、脳卒中を引き起こすと言われている。
副腎ホルモンを生成する時も細胞内で活性酸素が発生するが、過剰に発生すると、酵素反応が遅くなるだけでなく副腎細胞自身傷つけてしまうので、副腎の回復には活性酸素対策も必須になる。
このファイトケミカルスが活性酸素を消去する働きがある。
白・黄色・赤・紫・緑の5色の野菜や果物をバランスよく摂ることをおすすめする。
【マグネシウム】
マグネシウムは体内で300以上の酵素反応に関係しており、副腎ホルモンの生成とエネルギーの産生に不可欠なミネラルであります。
特に副腎のエネルギー産生は、マグネシウムの依存度が高いので副腎疲労の回復には欠かせない。
また、メラトニンを生成する際もセロトニンからメラトニンに変換するのにマグネシウムは必要なので、しっかり摂取する。
ただ吸収率が低く、それを補おうとサプリメントで大量に摂取すると下痢になる人もいます。
食事からもマグネシウムを摂取しつつ、さらに安全かつ効率的にマグネシウムレベルを高めたければ、サプリメント以外にマグネシウムスプレーを使って皮膚から吸収させる方法もあります。
スプレーを使う場合、胸や心臓の周り、首や肩などに4〜6プッシュ塗り込むといい。
場所によってはヒリヒリしたり、痒くなったりするので、最初は様子を見ながら使うことをおすすめする。
副腎の回復には3ヶ月程度はかかるので、焦らずに取り組んでほしい。そうすれば、副腎が回復するにしたがって朝の寝起きの辛さが徐々に緩和され、エネルギーに満ち溢れた朝を迎える日が来ます。
副腎疲労にはとにかく熟睡することが大事なので
睡眠のアプローチが必要で
まずは睡眠負債の返済をするために
アロマ
夜におすすめ
(ラベンダー・ベルガモット・オレンジ・カモミール・オーウッド・ローズウッド・クラリセージ・マージョラムなど)
朝におすすめ
(グレープフルーツ・レモン・ライム・アカマツヨーロッパ・ローズマリー(てんかんのこどもはNG)ペパーミント(てんかんのこどもはNG))
起立性調節障害は整体での効果も当院で実証されています。
上記の副腎疲労の対策以外にも
施術で「内臓調整」があります。
内臓調整をすることで内臓の働きが整って
ホルモン分泌(内分泌系)が整います。
ホルモン分泌と自律神経って相互作用していて
ホルモン分泌が乱れると自律神経が乱れて
自律神経が乱れるとホルモン分泌が乱れます。
なので片方だけの治療をしても効果が下がってしまいます。
ホルモン分泌を整えるには「内臓調整」と「鍼灸治療」
自律神経を整えるのに「手技」と「鍼灸治療」を行います。
これらを同時に
整えることで起立性調節障害のお子さんが
朝起きられるようになり学校にいけるという変化を出すことが出来ます。
成長にとって大事なお年頃ですので早めに対策しましょう!!